寿喜養農場リサイクル農法

●微生物を活用したリサイクル農法

土壌は、腐敗崩壊型土壌浄菌型土壌浄菌・醗酵型土壌浄菌・醗酵・合成型土壌

 

よく肥えた土には、大森林さえ育てる力があります。そしてその力の源泉は微生物なのです。自然に肥えた土壌で育てられた作物は害虫にも強く、農薬をまかなくても十分な量を収穫できるのです。

 

有機農法は「微生物を活用したリサイクル農法」の原点ですが、栄養物さえあれはよいのではありません。作物にどのような微生物が共生しているかによって成長に極端な差がでてきます。光合成細菌や窒素固定菌、乳酸菌、酵母菌などの善玉菌が活躍したり、その他の醗酵型の微生物が大量に増殖すれば、有機物はアミノ酸や糖類、有機酸という経路で効率的に作物が吸収できる可溶化栄養物となります。同時に土壌中のビタミンや生理活性物質が生み出され、土壌の微生物たちも豊かになり、病害虫もなく高品質、多収量という望ましい状態になります。それに対し腐敗菌や病原菌などの有害な微生物が多くなりますと、有機物は悪臭を発生するようになり、いろいろな有害物質を生んで作物の生育を阻害します。そして土壌中の微生物も貧弱となり(土壌微生物の数が少なく生態系が乱れる)、環境も汚染してしまうという欠点があります。悪臭を発する畜産廃棄物や生ゴミは有害な微生物が大量に増えた状態ですが、はじめから有用微生物で処理すれば、このような問題は完全に解消し、自己完結型のリサイクルが可能となります。

 

作物は、作物だけで大きくなるのではなく常に根圏微生物と共生して成長します。作物は自分の作り出した栄養分の10~20%を根や葉から共生している微生物に分け与えています。微生物は、土中の成分を作物が吸収できる形に可溶化し作物に渡します。橋渡しの為に根の細胞まで侵入する菌根菌などというスーパー微生物もいます。また、作物は、無機物だけを吸収するのではなく有機物でも吸収します。光合成細菌、窒素固定菌などが作り出した栄養分をそのままの形でも吸収していきます。

 

土壌には微生物相があり、微生物相は、腐敗崩壊型→浄菌型→浄菌・醗酵型→浄菌・醗酵・合成型と変化していきます。微生物相は、悪玉菌と善玉菌の綱引きの結果です。土中では常に善玉菌と悪玉菌の戦い(綱引き)がおこなわれています。「微生物を活用したリサイクル農法」の大切な事は、効いたから、効かないからやめるのではなく土壌の微生物相を常に「浄菌・醗酵・合成型」に保つために善玉菌の応援団を常に送り込むことです。作物の栽培管理で大事な事は、木や葉を見て根を見なければなりません。樹が育ちすぎる時は根は余り育っていないです。葉っぱが大きく垂れていたり、枝が成長している樹は栄養過多と水分過多です。 樹は有り余る栄養分を安易に吸収できるために根を張ることを止めてしまいます。そういう樹では、果実を残そうとする種族保存の生理が活発になりません。そして果実を実らせても美味しい果実はできません。果実だけでなく、全ての作物の食味は「窒素と水に反比例」するものです。また、多肥、多潅水で育てた作物は抗酸化力が弱いのですぐ傷んだり果菜類は醗酵果になり易いものです。その逆に「微生物を活用したリサイクル農法」で育てた樹は樹勢が強く太陽の照射エネルギーを最大に受けとめようと「ぴんと立ち」よく根をはり節間が短く種族保存の生理が活発でたくさん実をつけ、果菜類も葉菜類も大きく育ち肉質が緻密で重くて食味が日持ちします。

 

雑草は、天敵の住処です。むやみに取るのではなく天敵を増やす気持で管理して下さい。当方では、基本的には雑草はとらないように指導しています。ただ、作物が雑草に負けては問題です。よって、作物が雑草の繁茂で枯れてしまったり、作物が太陽の光を浴びれなかったりしないようにはして下さい。

 

農薬は使わないで下さい。元気に育った樹は自分自身でも忌避液を分布したり、葉のワックス層、クチクラ層が丈夫になり害虫をうけつけません。農薬を散布することは害虫だけでなく、害虫を食べる天敵まで殺してしまい生態系を徹底して乱してしまいます。また、農薬により害虫はリサージェンス効果でたくさんの卵を産みその中には耐性虫も生まれます。それと農薬は、葉っぱの表面を溶かして効く為、表面を弱いものとしてしまいます。それまで虫にくわれなかったり、病気にならなかった樹勢の強い樹まで今度は病害虫にやられてしまいます。

 

◆アレロパシー(排他性)を積極的に利用しよう。

葉っぱに先に良い微生物をつけておくと後から病原菌が付着しても病気になりません。畝間に欠いた葉や摘果した実を落して善玉菌で醗酵させ施設内を善玉菌で覆い尽くす。

●微生物を活用したリサイクル農法の成果

  1. 土壌による病気の回避
  2. 病害虫の顕著な防除
  3. 節間が短く、繁殖力旺盛で収量の増加
  4. 葉が厚く、いつまでも若くて黒くなく緑が濃い光合成の力が強い
  5. 花びらが厚く色鮮やか
  6. 果実がしまってできて、糖度がが高く長持ちする。

●微生物を活用したリサイクル農法の順序

  1. 糠を耕転時に施用
  2. 糠を作物をうえつけている場所及び畝間に散布
  3. EM1号を希釈して潅水時に施用
  4. EM1号を希釈して葉面散布
  5. EM1号拡大培養液を作って、希釈して潅水施用、葉面散布
  6. ストチュウー(酢糖酎)を作って希釈して葉面散布
  7. ボカシを作って耕転時に施用
  8. ボカシを作って作物を植えつけている場所及び畝間に散布
  9. かき取った葉っぱや摘果やランナー等抜き取った雑草を畝間に置く
  10. 作物残さや他で刈り取った雑草を耕転時に漉き込む
  11. 堆肥を作るときボカシを加えたり拡大培養液を散布して作る
  12. 青草醗酵液の活用
  13. EM1号以外の有用微生物の活用

 

上記、EM1号には、有用微生物の5郡10属80種以上の有用微生物の混合体ということでEM1号を中心とした「微生物を活用したリサイクル農法」ですが「光合成細菌」「バチルス菌(問合先:三河環境微生物 さとう研究所・所長 佐藤義次・〒444-3511 愛知県岡崎市舞木町字狐山30-19・TEL/0564-48-2466・FAX/0564-48-3260)」「グラム陽性放射菌郡」、その他の市販の有用微生物も使用しても結構です。

「微生物を活用したリサイクル農法」の基本はなるべくたくさんの種類の善玉菌の活用にあります。

 

特に光合成細菌は菌体内にビタミンB、B12、Eや多数のアミノ酸・カロチノイド等をふくみますので、植物の生育に有益な効果を与えることによって、植物の生育を助けます。具体的には葉っぱ、果実等の肥大促進・糖度の上昇・収量の向上があげられます。(光合成細菌、バチルス菌、その他の微生物資材の活用方法・入手方法につきましては当方にご連絡下さい)

●EM1号拡大培養液「EM活性液・・・10倍希釈法」

①EM-1活性液とは

EM-1を糖蜜と水によって活性化させた培養液のことです

 

②作り方

使用する器具…ポリ容器(2リットル、密閉型)1個・計量カップ(1リットル)1個・コップ2個

材料…はじめにぬるま湯を用意。そして糖蜜とEM-1をコップにそれぞれ200mlずついれておく。

材料の混合比率…水8:糖蜜1:EM1号1

 

手順

*人肌以下のぬるま湯に糖蜜を溶かす。そこにEM1号を加える。できあがった溶液をポリ容器に移す。残りの水を加える。

* ポリ容器を密閉し直射日光の当たらないところにおく。ガスが発生してポリ容器が膨らんだら、栓をゆるめてガス抜きをする。

*夏期3目~4目、冬期10目ぐらいで甘酸っぱい香がしたら出来上がりです。本当はぺーハーメーターで量っていただいてPH3.5度以下で使用して下さい。

 

③使い方

拡大培養液を適度に希釈して(500~2000倍)潅水に混ぜたり、葉面散布して下さい。

 

④有効期間

保管方法によっても違いますが、早めに使い切ってください。

●ボカシ(発酵資材)の作り方

ボカシとは

 

①「ボカシ肥」とは、農業や園芸分野で使われている用語で、油かすや米ぬかなどの有機質肥料に山土や粘土、もみがらを混ぜて発酵させた肥料のことをいいます。土やもみがらなどで肥料分を薄め、さらに醗酵させてぼかすところから、ボカシといわれており、濃度障害が出にくく安定した肥料効果が現れます。

 

②ボカシの材料は米ぬか、もみがら、油粕、魚粉、骨粉、カニガラ粉などに糖蜜、EM1号(有用微生物群)を混和し、発酵させてから乾燥させたものです。この中でも、米ぬかと糖蜜は、大切で微生物ノエサ(基質)になります。

 

■用意するもの

密封容器(無ければ厚手のビニール袋)・計量カップ・材料を混ぜるために大きいタライまたはシート・ショウロなど

 

◆材料の一例

米ぬか…4kg、油粕…1.5kg、お湯(45度C前後)+水0.6リットル、魚粉…1.5kg、糖蜜10cc、その他適宜(材料はなるべく新しく良いものを選び、もみがらは雨にぬれていないものを使用する。腐敗しているものを絶対に使用しないで下さい。)お湯と水は塩素のはいっていない井戸水か、水道水を一日汲み置きしたものを使用して下さい。

 

◆手順

タライかビニールシートに米ぬか、油粕、魚粉、骨粉、カニガラ粉等を入れて、よく混ぜ合わせます。

 

  1. 糖蜜を少量のお湯(40~55度)で溶かした後、水を加えて約50倍の希釈液を作る
  2. EM1号を入れてEM希釈糖蜜湯を作る
  3. 混合液をジョウロでかけながら、再び玉にならないように混ぜ合わせたものをギュッと手で握り、手を開いた時に団子のようにならないで、触れるとこわれるくらいの状態が良いです。(水分割合40%前後)
  4. 密閉容器にいれ、空気が入らないように、手で材料をおさえるように詰め込みます。容器一杯になるようフタをきちっとします。その場合足でカチカチに踏んでおくことをお勧めします。上が少しあいたばあいはさらに米ぬかを入れ、容器一杯にして下さい。
  5. 材料をいれた密閉容器は、直射日光のあたらないところに置き、中の材料を発酵させます。発酵温度の適温は25~30度で40度以上にならないようにします。発酵期間は気温によって違いますが、夏で7~14日、冬は湯たんぽ形式(密閉できる瓶等にお湯を入れて、容器の中心部に置く)加温し、初期温度を確保します。その後2~3週間で甘酸っぱい乳酸発酵臭がしてくると出来上がりです。時間があれば、さらに熟成させると一層乳酸発酵が進んだよいEMボカシになります。

●ストチュウ(酢糖酎)の作り方

基本的には、酢と焼酎と黒砂糖、EM1号などを混ぜたもので「ストチュウ」とよばれています。ストチュウ(EM5号と呼ばれる場合もあります)は7~15日間で定期的に噴霧器で葉面散布します。

 

ストチュウは、無農薬栽培で病害虫対策用に使われている葉面散布剤です。あくまで病害虫の発生を予防することを目的にしていますが、大量発生した後にストチュウを葉面散布しても効果は薄いものの、病気や害虫のなかには治療的効果があったり生理障害を起こして死ぬものもいます。また、ストチュウに虫の嫌う物とか葉面散布して効果のあるものを併用すると、より一層効果を高めることができます。

農薬以外はストチュウに何を混ぜても問題はありません。(農薬も病害虫によっては散布しなければならない場合があると判断された場合は混ぜても構いません)

 

◆作る(培養する)容器

色々な容器で培養が可能ですが、液肥の入っている容器が一番適当だと思います。それなりの量を作る場合はポリタンク、少ない場合はペットボトルで結構です。容器は何でもよいのですが醗酵して膨張しますのでガラス瓶は危険ですから不可です。

 

◆材料(20リットル作る場合)

糖蜜  1.5  水に溶けにくいので、お湯で溶かす

焼酎  1.5  乙類アルコール度35度のものがよい

果実酢 1.5  醸造酢(例:米酢、リンゴ酢)

EM1号 1.5 微生物が死なないように35度以上の液に混ぜないように注意する

水   14.0 基本的には、井戸水を使用する。ない場合は汲み置きを使用して下さい

ストチュウ液に木酢液、にんにくエキス、唐辛子エキス、牛乳(成分無調整で低温殺菌のものを使用)を加えるとさらによい

 

◆手順

  1. 糖蜜(1.5)を40~50度のお湯に溶かした後、残りの水を入れ糖蜜液をつくります(温度を下げるため)
  2. その液の中に果実酢(穀物酢などの醸造酢でよい)(1.5)と焼酎(1.5)を入れてよく混ぜ合わせる
  3. 湯の温度が35度以上でないことを確認し、最後にEM1号(1.5)を入れる。混合液をポリ容器に入れ、栓を締めて常温の部屋に置く
  4. 容器に満タンになるまで水を加える。

 

A.気温との関係があるが、15~30日前後でガスが発生し、

  ポリ容器がふくらむ。栓をゆるめてガス抜きをして、すぐ

  栓を締める。

* ポリ容器の中に余り外気がはいらないようにして下さい。腐敗を誘引します。

 

B.仕上がりの目安はガスがほぼ発生しなくなること(時々容

  器をふると発酵が促進される)。その善し悪しは、鼻にツ

  ンとくる甘酸っぱい芳香(エステル臭)の有無確認できる。

 

◆「使用法」

1.水で、500倍以上に希釈して、作物に葉面散布する。

5.その際に、糖蜜を足したり、木酢液、にんにくエキス、唐辛子エキス、牛乳、青草醗酵液等を加えて、希釈液を噴霧器に入れ、葉の表・裏面や枝に葉面散布します。

 

使用する場合に試用期間は、嫉く6ヶ月が目安(エステル臭がなくなれば効果はありません)保存場所は、納屋、台所の流しの下など冷暗所で、一日の温度変化が少ない所がよく冷蔵庫での長期保存はよくありません。*5度以下の長期保存は不可。

●青草発酵液の作り方

微生物を活用したリサイクル農法の成果

 

EM青草醗酵液は、雑草や作物残さなどをEM・EMボカシ・糖蜜で短期間で醗酵させ、青草中の栄養分や各種有効成分を抽出した液です。さらには、醗酵過程で生成される乳酸や酢酸等の各種有機酸、EMが持つ生理活性効果により、土壌を肥やし作物の生育を促進します。又、青草から抽出された抗酸化物質、醗酵成生物により、微生物の忌避効果・防除効果もあります。

 

◆準備するもの

20リットルバケツ(オイル缶など)底にコックをつけると便利。大量の場合は、200リットルドラム缶等を利用するとよい。黒のビニール袋、落とし蓋、細断機、ブロック半割り1個(重石用)

 

◆材料

青草…13リットル、その季節で生命力の強い雑草で、なるべく多くの種類を混合する。ヨモギ、ドクダミ、セリ、アケビ、アロエ、スギナ等、薬草や防虫効果のある臭をいれるのもよい。作物のわき芽や摘果果実等も成長ホルモンやビタミン等を多く含むのでよい材料になる。

水…13リットル、井戸水などきれいな水、水道水はカルキ抜きをする。ミネラル供給の目的で少量の海水を加えるのもよい。

糖蜜…260cc

EMボカシ…650cc

嫌気状態で醗酵させたボカシを乾燥させずに使用。

EM1号…13cc

 

◆作り方

  1. 1.バケツを台の上に乗せる。(底のコックから液が抜きやすいように)
  2. 2.バケツに1.3リットルの青草を入れる。(青草は細断機で2cm位に細かくする)
  3. 3.EMボカシを65ccふりかける。
  4. 4.2と3を繰り返し、青草とEMボカシがサンドイッチ状になるようにする。
  5. 5.水、糖蜜、EM1号をよく混ぜて溶液を作りバケツに入れる。
  6. *これで溶液に青草がヒタヒタに漬かった状態になる。
  7. 6.バケツに黒ビニール袋をかぶせ、その上に落とし蓋をして、半割りブロックの重石をのせる。(この時空気が残らないように気をつける)

●発酵過程と出来上がりまで

2~3日(気温により差がある)で泡が出はじめ醗酵する。泡(ガス)で青草が浮き上がるので、1日1回かき混ぜる。出来上がりの目安は、泡がすくなり甘酸っぱい醗酵臭がし、なめてすっぱいと出来上がり。(腐敗臭などの悪臭がすれば失敗)この時のペーハーが、4以下が望ましい。出来上がった液は、コックから取り出す。保存する場合は、劣化を防ぐため空気を抜いた状態で保存する。保存可能な期間は長くないので、なるべく早く使いきる。

 

◆青草醗酵液の使い方

(土壌潅注)50~100倍に希釈して潅注する。

(葉面散布)300倍に希釈して散布する。

*潅水チューブ・噴霧器を使用の場合は、目詰まりしないよう布でこす。